先日、国連関係の機関に属する職員が大学で講義した。
テーマは発展途上国の子どもたちだ。
発展途上国で毎年1000万人の5歳未満児が死亡するという。
国別で見てみると、インドでは200万人、ナイジェリアでは100万人、コンゴ民主共和国では59万人、パキスタンと中国ではそれぞれ47万人死亡するのだそうだ。
紛争・衛生面が問題となっているのは周知の事実だ。
これをどう解決すべきかが我々が考えるべきことである。
また、アフガニスタンでは、出生登録がされている子どもは6パーセントだそうだ。
日本がほぼ100パーセントであることを考えれば、驚愕すべき数字だ。
しかし、これは事実なのである。
出生登録がされていないとはどういうことなのか。
これは言い換えると、“存在しない子ども”がいるということだ。
出生登録がされなければ、教育は受けにくくなり、医療保険などもちろん適用されないだろう。大きな問題である。
この発展途上国にある根本的な問題は紛争である。
以前、私はブログで戦争はなくならないと書いた。
この考えは変わらない。
なぜなら、人間は永久に“人間”という存在であるのだから。
欲が無くなるはずがないのだ。
では、どうすべきか。
戦争を止めるという発想を捨て、戦争の被害を“最小限に抑える”ということだ。
ここから先は私たち世代に残された大きな課題だ。
さて、どのように被害を抑え込めようか。
この文章を読んで、“発展途上国の状況なんか興味ない” “そんなことはどうでもいい”
などと考えても構わない。
だけど、この数字の事実は知っておくべきだ。
“知っているけど興味のない”ということと“事実など全く知らない”ということは大いに異なるのだから。その後、どのように考えるかが問題なのである。